香港で妊娠・出産を経験したレポを書いていくつもりでしたが、
まさかの稀な疾患にかかってしまったので、香港だからとかは全く関係ないけどこちらはこちらでまとめたいと思います。
香港妊娠出産レポは今のところ1~4まで更新済です。
最新の4はこちら。
上記のレポでもちまちま名前を出していますが、
疾患名は胎児腹腔内臍帯静脈瘤(Fetul intra abdominal umbilical vein varix:FIUVV)。
初めて見たとき読めない&聞いたことない単語で超ビビリました。
1,000人に1人、サイトによっては2,000~3,000人に1人といわれる原因不明の疾患。
学術的なことは何も分からないので検索していただいて笑、あまり例がないことでなかなか経験談のブログなども数が少ないもようだったので主に私の毎週の検診での様子を書いていきます。
なのでこの疾患について詳しく知りたいという方よりは、
同じ経験をしていて、いろんな体験談を見ておきたい…という方向けのものになっています。
何よりちょこちょこ見つかるブログなどは、赤ちゃんがお腹の中で亡くなってしまった事例ばかりで…
先生からは亡くなる可能性は非常に低い(けど可能性としてはある)と言われていたので、つまり無事出産した事例の方が多いはずでは?と思ったのですが、
実際いざ無事出産してみると、確かに臍帯静脈はもう赤ちゃんの発育には関係なくなるものだし、
何より育児が大変すぎてレポを書く余裕はないということか…と納得。
でもせっかく妊娠中の暇なときに下書きを書き溜めていたので、頑張って更新していきたいと思います。
また、下書きは妊婦検診を受けたときに残しており、最終的に内容を見直して更新しようとしている今は無事出産したところなので、
以下の内容はすべて「ハァーー不安だ!」となっているところで時系列が変な感じになっているところもありますがご容赦ください!
基本情報
検索からこの記事に辿り着いた方は恐らくご存知かと思いますが、臍帯静脈瘤は今のところ原因不明といわれているもののよう。
なので私の個人情報を晒したところでなんの参考になるのかという感じですが、
私は同じ状況の方の情報ならいくらでも知りたかったので書いておきたいと思います。
・年齢:30歳(出産時31歳)
・身長:159cm
・体型:普通(自認はややぽっちゃり)
・初産
・男児
・悪阻はひどくなく、軽い食べ悪阻のみ
・母、姉ともに臍帯静脈瘤の経験は無し
※先生からは遺伝性はないと聞いていましたが念のため
検診の詳細
25週2日検診-初めての診断
最初に診断されたのは、25週の妊婦健診のとき。
厳密に言うとこの日には静脈瘤という単語を出されたわけではなく、「臍の緒の血管が通常より分厚いね」と言われました。
※ここで太いと言われず分厚いと言われたのは、英語から通訳さんが日本語にしてくれたからかも。どっちでも良いんだけど血管が分厚いっていう言い方、日本語だとちょっと違和感あります?よ?ね…?
通常臍の緒の静脈は1cm未満のところ、この日25週の段階で1.02cmありました。
80%の人は問題ないが、20%の確率で赤ちゃんの成長が遅くなる可能性があり、そうなった場合は早産の危険性があると言われました。
ちょうどこの日、諸事情でそれまで通っていた病院から転院してきたところだったので(転院については前回の記事)、
前の先生よりもエコーの時間長いな~初めてだからよく診てくれてるのかな~なんて思っていたら、静脈を長時間確認してくれていたようでした。
そして、いつから分厚くなっていたのか確認するためにこれまでの診察でもらったエコー写真などのデータを持ってくるようにと言われてこの日は終了。
※日本での転院の場合も同じかは分かりませんが、香港では転院の際に前後の病院でデータの共有などは一切してくれません。簡単な紹介状(妊娠何週、予定日、これまで問題なしなどが書かれたもの)を1枚渡されたのみだったので、これまでの検診の詳細は私が持っているエコー写真などを共有する以外方法がありませんでした。
最後に質問はないかと聞いてくれましたが突然のことで頭がてんぱり何も疑問すら出てこず、「原因や今後気を付けることはないですか?」とだけ質問して、「何もないよ!」を言われて終わりました。
帰ってから、血管が太いほうが大きくなりそうなのに小さくなる?そして小さいのになぜ早産??とあとあと疑問が出てきたものの、
「臍の緒 静脈 太い」とかって検索しても全然情報が出てこなかったし、
この日の時点ではそこまで深刻な状況ではなさそうかなと思い、呑気に次の検診を待つことにしました。
いま考えれば検索しても出てこなかったのはあまり症例がない+ここ数十年の医療の発達でわかったことだからだったんだなというのと、
考えたって仕方ないのでこのときまでは呑気な期間を過ごせて良かったな、ということです。
これを書いている今はもう、ずっと静脈瘤のことをぐるぐる考えながら、毎日ドキドキ胎動を待っているので…
26週6日検診-帝王切開宣告!
妊婦健診が2週に1回になったタイミング、且つちょうどこの日に糖尿病検査があったので2週間は微妙に空いていないこの日に少し早い検診がありました。
※日本では糖尿病検査は疑いがある人のみのようですが、私が通っている香港のクリニックでは「みんなやるから~」と問答無用で検査がありました。とはいえ同じ香港でも、検査は任意のところもあるようです。
この日のエコーも体感かなり長めの時間。
どのくらいかわからないけど、眠くなっちゃうくらい。(このとき危機感なし)
前回話を聞いたからか、静脈をよく診てくれていることがわかります。
心拍数を確認するのと同じ感じで、静脈の音を聞いているようでした。
エコーが終わって渡されたのは、一番上に胎児腹腔内臍帯静脈瘤と書かれたA4の用紙。両面にびっちり文字。
英語の説明文をChatGPTを使って翻訳したものをわざわざ印刷してくれたようでした。
英語版ももらったけど読めないからサラリとも見ていない。笑
どうでも良いけど今話題のChatGPT、翻訳機能すごいんですね。Googleとの違いはわからないけど、全く違和感なく読み進めることができます。
そこに書いてあったのは、
・胎児腹腔内臍帯静脈瘤は非常に稀な疾患であること
・臍帯静脈が9mmを超えると静脈瘤と診断されること
・多胎児、男児に多いこと
・可能性は低いが、死産、早産、赤ちゃんの心臓に問題が起きる可能性があること
などなど。
怖いことがたくさん書いてありますね…
で、これを読みながら先生がいろいろと説明してくれたわけですが、ここで目次の通りサラリと重大発表。
「帝王切開になります」
エッッッッ
決まり????
香港では無痛分娩が主流なので私も当初から無痛分娩を希望しており、完全に無痛で生むつもりだったところからの帝王切開宣告。
というのも、無痛含む普通分娩をすると赤ちゃんや静脈にストレスがかかってしまうから、とのこと。
さらに、
「生まれるまで常にリスクが伴うからなるべく早く出産したほうが良い。正期産に入る37週には生みましょう」
エッッッッッッッ
決まり?!!??!?!
ということで遅くとも37週0日に帝王切開をすることがサラリとした感じで宣告されました。
前回の記事にも書いたけど、かなりさっぱりした感じの先生なのです。笑
臍の緒の中の静脈というのは赤ちゃんに酸素と栄養を運ぶ血管らしいのですが、
臍帯静脈瘤があることでその血管の太い部分で血流が滞ったりしてしまい、赤ちゃんに酸素と栄養がうまく届かなくなってしまうんだとか。
私はアホなので未だにピンときてないけど、先生曰く「川の流れと同じで細い川より太い川のほうが濁流になったりしやすいでしょう。川の一部だけが太かったら、そこで濁流も生まれやすいでしょう」とのことでした。
この川の表現は日本でも同じように説明されるようで、いくつか見たブログでも似たような記載がありました。
また、その濁流のところに血栓ができてしまい、その血栓が血流とともに赤ちゃんの心臓に到達してしまうと最悪死産、というのが一番のリスクのよう。
血栓ができること自体は稀だけど無いことではないし、且つ濁流により酸素と栄養がうまく届かない状態のままお腹の中にいるよりは、
できるだけ早くお腹から出してあげるのがリスクを回避する一番の方法だから、できるだけ早いタイミングで出産しましょう、
正期産に入るのは37週だから、もう37週1日目には産みましょう、という話のようでした。
ただしもちろん、それよりも前に血流に問題が発見されたり臍帯静脈瘤がこれ以上大きくなっていたり、血栓の疑いがあれば37週よりも前に出産する判断をしなければならないこともあり得るから、
とにかく経過は密に見ていかなければいけないので今後は週に1回検診に来てくださいねと言われて終了。
この日ようやく、「かなりやばいものなのかもしれない」と認識し、病院の帰りは半泣き(というかほぼ泣いてた)、帰宅後すぐに声も手も震えながらお昼休憩中の夫に電話で全て話しました。
毎度のことながら長くなってしまいましたので一旦ここで切りたいと思います。
こんな感じで妊婦検診中に言われたことやらなんやらをつらつら書いていくだけのものですので…需要は果たして…
と思いますが、同じ境遇であればきっと読みたい方はいるはず!と気を取り直してドンドコ更新していきたいと思います。
では最後まで読んでくださりありがとうございました!